第3石油類の性質(出題頻度☆☆)
第3石油類は1気圧において、引火点が70℃以上200℃未満の引火性液体です。
非水溶性(指定数量2000ℓ)と水溶性(指定数量4000ℓ)があります。
重油 | クレオソート油 | アニリン | ニトロベンゼン | グリセリン | |
水溶性 | 非水溶性 | 水溶性 | |||
引火点(℃) | 60~150 | 73.9 | 70 | 88 | 199 |
発火点(℃) | 250~380 | 336.1 | 615 | 482 | 370 |
沸点(℃) | 300以上 | 200以上 | 184.6 | 211 | 291 |
比重 | 1より小さい | 1.0以上 | 1.01 | 1.2 | 1.3 |
色 | 褐色か暗褐色 | 黄色か暗緑色 | 無色か淡黄色 | 淡黄色か暗黄色 | 無色 |
臭い | 臭気 | 臭気 | 特異臭で有害 | 芳香臭で有害 | 無臭 |
その他 |
霧状だと引火点以下でも危険 発熱量が多く、火災になると消火が困難 含まれている硫黄は燃えると有毒な亜硫酸ガスになる |
温度が高く消火が困難 | 有機溶剤に溶ける | 有機溶剤に溶ける |
甘味、粘性、吸湿性 エタノールに溶け、ベンゼンに溶けない |
保管 | 冷暗所保存。 | ||||
予防 | 分解重油は自然発火に注意 | ||||
消火 | 窒息(泡、ハロゲン化物、二酸化炭素、粉末) |
オツドク先生
重油は第2石油類の軽油や灯油と名前が似ていて、比較される問題も出やすいからセットで覚えよう。
本試験で狙われるポイント
重油は非水溶性で指定数量は2000ℓ。
重油の比重は1より小さく、非水溶性なので水に浮く。
重油の色は褐色か暗褐色で、臭いは臭気がある。
重油に含まれている硫黄は燃えると有毒ガスになる。
重油は発熱量が多く、火災になると消火が困難。
練習問題
問題 第3石油類の危険物についての説明で誤っているものはどれか。
(1)軽油は水より軽いが、重油は水より重い。
(2)重油は発熱量が多く、火災が起きると消火が困難であるが、窒息消火は有効である。
(3)重油は非水溶性で、グリセリンは水溶性である。
(4)第3石油類の非水溶性の危険物の指定数量は2000ℓである。
(5)重油の色は褐色か暗褐色であり、臭いは臭気がある。