アルコール類の性質(出題頻度☆☆☆)
1分子を構成する炭素原子の数が1~3個までの飽和1価アルコールをアルコール類(指定数量400ℓ)といいます。アルコールの含有量が60%未満の水溶液はアルコール類ではありません。
メタノール | エタノール | 2-プロパノール | |
水溶性 | 溶ける | ||
有機溶剤 | 溶ける | ||
比重 | 1より小さい | ||
蒸気比重 | 1より大きい | ||
引火点(℃) | 11 | 13 | 12 |
発火点(℃) | 464 | 363 | 399 |
沸点(℃) | 64 | 78 | 82 |
燃焼範囲 | 6.0~36 | 3.3~19 | 2.0~12.7 |
保管 | 密栓して冷暗所。 | ||
予防 | 換気。 | ||
消火 | 窒息(耐アルコール泡、二酸化炭素、粉末、ハロゲン化物) | ||
色 | 無色透明 | ||
毒性 | あり | 麻酔性あり | あり |
オツドク先生
メタノールやエタノールの引火点は常温(20℃)より低いと覚えておけばいいよ!
本試験で狙われるポイント
エタノールとメタノールは無色透明である。
エタノールとメタノールは引火点が常温(20℃)より低い。
エタノールとメタノールは水と有機溶剤に溶ける。
メタノールには毒性があり、エタノールには麻酔性がある。
アルコール類は水に溶けるので、窒息消火に耐アルコール泡を使う。また、静電気も発生しない。
練習問題
問題 アルコール類の危険物についての説明で、誤っているものはどれか。
(1)アルコール類の蒸気は空気より重く、低所にたまりやすいため換気を十分に行う必要がある。
(2)エタノールには麻酔性があり、メタノールには毒性がある。
(3)アルコール類は水によく溶けるので、静電気対策が必須である。
(4)エタノールは常温(20℃)で点火源があれば引火する。
(5)アルコール類は比重が1より小さいが、水に溶けるため水に浮かない。
解答(3)
水に溶けるということは電気の良導体なので、静電気がたまりにくく、静電気対策は必要ありません。