PR

[危険物取扱者・乙4]保安距離と保有空地

危険物乙4の保安距離と保有空地
記事内に広告が含まれています。

保安距離とは(出題頻度☆☆☆)

製造所等に火災などが起きたときに、周囲の建物に被害が及ばないように一定の距離を空けます。この距離を保安距離といいます。

保安距離が必要な施設と不必要な施設を確認しておきましょう。

必要な製造所等 不必要な製造所等

製造所

屋内貯蔵所

屋外貯蔵所

屋外タンク貯蔵所

一般取扱所

屋内タンク貯蔵所

地下タンク貯蔵所

移動タンク貯蔵所

簡易タンク貯蔵所

給油取扱所

販売取扱所

移送取扱所

また、政令と規則によって、保安対象物ごとの保安距離が決まっています。

保安対象物 保安距離
製造所等の敷地外の一般住居 10m以上
学校、病院など、多数が利用する施設 30m以上
重要文化財等に指定された建造物 50m以上
高圧ガス、液化石油ガスの施設 20m以上
特別高圧架空電線 使用電圧7000V~35000V以下 水平距離で3m以上
使用電圧35000V以上 水平距離で5m以上

上の表のうち、同一敷地外の一般住居、学校・病院など多数が利用する施設、重要文化財に指定された建造物に関しては、防火に有効な塀を設けるなど、市町村長等が安全と認めた場合、市町村長等が定めた保安距離にすることもできます。

オツドク先生
オツドク先生

保安距離が必要な「学校」には小・中・高校や幼稚園が当てはまる。

大学・短期大学・予備校は含まれないよ!

保有空地とは(出題頻度☆☆☆)

火災時の消防活動などのために、製造所等の周囲に確保する空地を保有空地といいます。保有空地には何も置いてはいけません。

保有空地を必要とする製造所等でも、指定数量の倍数や建物の構造によって確保すべき保有空地の幅が違うことを覚えておきましょう。

オツドク先生
オツドク先生

保安距離は製造所等から他の建物までの距離で、保有空地は製造所等の周りに空き地を作るだけだよ!

保有空地が必要な製造所等

製造所

屋内貯蔵所

屋外貯蔵所

屋外タンク貯蔵所

一般取扱所

簡易タンク貯蔵所(屋外)

移送取扱所(地上)

オツドク先生
オツドク先生

保有空地が必要なのは、保安距離が必要な施設に簡易タンク貯蔵所(屋外)と移送取扱所(地上)の二つが加わっただけだよ!

本試験で狙われるポイント

保安距離が必要なのは、製造所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・一般取扱所の五つ。

保有空地が必要なのは、保安距離が必要な施設+簡易タンク貯蔵所(屋外)と移送取扱所(地上)。

保安距離が必要な保安対象物と距離は、

一般住宅(10m)

多数利用の施設(30m)

重要文化財(50m)

高圧ガス、液化石油ガスの施設(20m)

特別高圧架空電線7000V~35000V(水平距離3m以上)

35000V以上(水平距離5m以上)。

練習問題

問題 保安距離と保有空地について、誤っているものはどれか。

(1)学校、病院、保育園などの保安距離は30m以上である。

(2)使用電圧が10000Vの特別高圧架空電線は保安対象物である。

(3)屋外タンク貯蔵所と一般取扱所は保安距離が必要である。

(4)指定数量の倍数や建物の構造によって、確保すべき保有空地の幅は異なる。

(5)屋内貯蔵所、屋外貯蔵所、地上にある移送取扱所、屋内にある簡易タンク貯蔵所は保有空地が必要である。

解答(5)

屋内ではなく、屋外にある簡易タンク貯蔵所が保有空地が必要な施設です。

←前「第5章 危険物に関する法令 4.製造所等の点検と予防」

「第5章 危険物に関する法令 6.製造所の基準」次→