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[危険物取扱者・乙4]有機化合物

危険物乙4の有機化合物
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有機化合物とは(出題頻度☆)

一酸化炭素、二酸化炭素などの一部を除いて、炭素Cが含まれている化合物を有機化合物といいます。それ以外の化合物は無機化合物です。

有機化合物は、分子が鎖のような結びつき方をしている鎖式化合物と、分子が環状構造をしている環式化合物に分かれます。

環式化合物には、ベンゼン環という環状構造の芳香族化合物もあります。

官能基とは(出題頻度☆)

有機化合物の特性を表す原子団を官能基といいます。官能基の種類が分かると、有機化合物がどのような性質を持っているかを予想できます。

疎水性とは、水になじみにくい性質のことです。

官能基有機化合物性質
メチル基メタノール疎水性
エチル基エタノール疎水性
ヒドロキシル基エタノール中性、親水性
ヒドロキシル基フェノール酸性、親水性
アルデヒド基アセトアルデヒド還元性
カルボニル基アセトン還元性なし
カルボキシル基酢酸酸性、親水性
ニトロ基ニトロベンゼン中性、疎水性
アミノ基グリシン塩基性

有機化合物と無機化合物の特性(出題頻度☆☆)

有機化合物の成分元素は主に炭素C、水素H、酸素O、窒素Nで構成されます。

成分元素が少ないわりに、有機化合物の種類は約2000万種類といわれています。

その理由は、分子式が同じなのに、分子内の構造が違う異性体があるためです。

有機化合物の特性は下記の通りです。

  • 水に溶けにくい
  • 有機溶剤によく溶ける
  • 多くが非電解質
  • 無機化合物と比べると分子量が大きい
  • 反応速度が遅い
  • 可燃性物質が多い
  • 融点、沸点が低いものが多い
オツドク先生
オツドク先生

危険物には有機化合物が多く含まれるので、特性を覚えておこう!

無機化合物は5、6万種類と、有機化合物よりは種類が少ないです。

無機化合物の特性は下記の通りです。

  • 水に溶けやすい
  • 融点が高い
  • 反応速度が速い

本試験で狙われるポイント

有機化合物の成分元素は主に炭素C、水素H、酸素O、窒素Nである。

有機化合物は水に溶けにくく、融点が低い。

無機化合物は水に溶けやすく、融点が高い。

練習問題

問題 有機化合物の特性として、誤っているものはどれか。

(1)有機化合物の種類は約2000万種類と多いが、それは成分元素が多いからである。

(2)一般的に、有機化合物は無機化合物より融点が低い。

(3)有機化合物は可燃性のものが多い。

(4)無機化合物が水に溶けやすいのに比べて、有機化合物は水に溶けにくい。

(5)危険物の中には、有機化合物が数多く存在する。

解答(1)

有機化合物の成分元素は主に炭素C、水素H、酸素O、窒素Nであり、少ない。

有機化合物の種類が多いのは、分子式が同じでも分子内の構造が違う異性体があるためです。

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