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[危険物取扱者・乙4]第4類以外の危険物

危険物乙4の第4類以外の危険物
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第4類危険物以外の危険物の性質(出題頻度☆☆☆)

危険物乙4の試験では第4類危険物についての問題が中心で出題されますが、それ以外の類の基本的な性質についても出題されます。

どのようなときに危険なのか、消火方法を確認しましょう。

  第1類危険物 第2類危険物 第3類危険物 第5類危険物 第6類危険物
名前 酸化性固体 可燃性固体 自然発火性物質と禁水性物質 自己反応性物質 酸化性液体
状態 固体 固体 固体と液体 固体と液体 液体
燃焼 不燃性 可燃性 可燃性(一部以外) 可燃性 不燃性
特徴 ・他の物質を酸化を酸化せる酸化性物質

 

・アルカリ金属の過酸化物は、水と反応して酸素と熱を発生する

・無色の結晶か白色の粉末

・可燃物と混合すると燃焼、爆発する危険がある

・酸化されやすい還元性物質

 

・第1類危険物との混合や衝撃で爆発する危険がある

・粉末状の物は粉じん爆発する危険がある

・水や酸に触れると水素ガスや有毒ガスを発生する

・空気に触れると自然発火の危険がある

 

・水に触れると可燃性ガスの発生や発火の危険がある

・黄りんは自然発火性、リチウムは禁水性だが、ほとんどは両方の性質を持つ

・加熱や衝撃で自分の酸素で燃焼する

 

・可燃性の固体か液体

・燃えやすく消火が困難

・空気中に長時間放置すると自然発火、金属に反応して爆発性の金属塩をつくったり、引火性のものもある

・酸化性物質

 

・有機物と混合して自然発火させる

・酸化力が強く腐食性があり、蒸気も有毒

物質 ・塩素酸塩類

 

・過塩素酸塩類

・無機過酸化物

・亜塩素酸塩類

・過マンガン酸塩類

・硫化りん

 

・赤りん

・硫黄

・鉄粉

・金属粉

・マグネシウム

・引火性固体

・カリウム

 

・ナトリウム

・アルキルアルミニウム

・黄りん

・アルカリ金属

・炭化カルシウム

・有機過酸化物

 

・硝酸エステル類

・ニトロ化合物

・アゾ化合物

・ヒドロキシルアミン

・過塩素酸

 

・過酸化水素

・硝酸

予防 ・火気を避け、衝撃をあたえない

 

・還元性物質を避ける

・密封して冷暗所保存

・火や酸化剤に触れさせない

 

・密閉して冷暗所保管

・鉄粉、金属粉、マグネシウムは水や酸に触れさせない

・空気や水に触れさせない

 

・不活性ガスの中や保護液の中に小分けして貯蔵

・密封して冷暗所

・衝撃を避ける

 

・火気を避けて冷暗所

・分解しやすいものは室温、通風、湿気に注意

・有機物、可燃物に触れさせない

 

・耐酸性の容器で直射日光を避ける

消火 ・大量の水で冷却

 

・アルカリ金属の過酸化物は、炭酸水素塩類の粉末消火剤か乾燥砂を使う

・水と接触して有毒ガスを発生するものは乾燥砂で窒息

 

・引火性固体は窒息(泡、二酸化炭素、粉末、ハロゲン化物)

・その他は水や強化液で冷却または乾燥砂で窒息

・禁水性は炭酸水素塩類の粉末消火剤

 

・乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩を使用

・大量の水で冷却か、泡消火剤を使う

 

・火災の規模が大きくなると消火が難しい

・基本的に水、泡系の消火剤を使う

 

・流出事故は乾燥砂か中和剤を使う

           
           
オツドク先生
オツドク先生

第1類と6類危険物は自身は燃えないけど、他のものを酸化させて燃えやすくするから危険。

第2類は自身が酸化されやすくて燃えやすいから危険。

第3類と5類は自分自身が燃える危険があるね。

本試験で狙われるポイント

第1類危険物(酸化性固体)と第6類危険物(酸化性液体)は不燃性で、他の物質を燃えやすくする。

第2類危険物(可燃性固体)は可燃性で、自身が燃えやすい。

第3類危険物の自然発火性物質と禁水性物質と、第5類危険物の自己反応性物質は固体と液体の両方が存在する。

練習問題

問題 第1類~第6類までの危険物の特性について、誤っているものはどれか。

(1)第6類危険物は酸化性液体であり、酸素を保有しているため自身が燃焼しやすい。

(2)第2類危険物は還元性物質であり、酸化されやすい。

(3)第3類危険物のほとんどは、禁水性と自然発火性の両方の性質を持っている。

(4)第5類危険物は摩擦や衝撃で自身の酸素によって燃焼する自己反応性物質である。

(5)第1類危険物は酸化性固体なので、還元性物質との接触を避けたほうがよい。

解答(1)

第6類危険物は酸化性液体で、他の物質を酸化させることで燃焼させやすいですが、自身は不燃性です。

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