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[危険物取扱者・乙4]酸化と還元

危険物乙4の酸化と還元
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酸化と還元(出題頻度☆☆☆)

物質が酸素と化合して酸化物になることを酸化といいます。酸化の例は下記の通りです。

  • ガソリンが燃焼して二酸化炭素と水蒸気が発生した。
  • 銅を加熱して酸化銅になった。
  • 鉄が錆びた。
  • マグネシウムが燃えて酸化マグネシウムになった。

マグネシウムが燃焼して酸化マグネシウムになったことを化学反応式にすると、マグネシウムに酸素が化合しているのが分かります。

2Mg(マグネシウム)+O₂(酸素)→ 2MgO(酸化マグネシウム)

逆に、酸化物が酸素を失うことを還元といいます。

  • 酸化銅が水素と化合して銅と水になった。
  • 酸化銅が炭素と化合して銅と二酸化炭素になった。

酸化銅が水素と化合して銅と水になったことを化学反応式にすると、下記の通りです。

2CuO(酸化銅)+H₂(水素)→ 2Cu(銅)+H₂O(水)

オツドク先生
オツドク先生

還元の化学反応式をみると、酸化銅の酸素が水素に持っていかれて酸化銅は銅に、水素は水になっているのが分かるね!

このとき、酸化銅は還元されて、水素は酸化している、つまり、酸化と還元が同時に起こっているんだ!

酸化と還元は常に同時に起こります。これを酸化還元反応といいます。

水素と電子による酸化と還元(出題頻度☆☆☆)

物質が水素または電子を失うことを酸化といったり、物質が水素と化合、または電子を受け取ることを還元ともいいます。

オツドク先生
オツドク先生

物質が水素や電子を失うときに酸化、受け取るときに還元だね!

物質が酸素と化合するときに酸化、酸素を失うときに還元とは逆、と覚えておけばいいよ!

酸化剤と還元剤(出題頻度☆☆☆)

他の物質を酸化させる物質を酸化剤といいます。他の物質を酸化させた場合、酸化剤自身は還元されます。

オツドク先生
オツドク先生

酸化剤は、自分の酸素を他の物質に与えることで酸化させるんだ。

酸素を与えると自分の酸素は失うから自分は還元されるんだよ。

また、他の物質を酸化させる、ということは、水素や電子を奪う、とも言えるよ!

酸化剤になりやすい物質は下記の通りです。

  • 硝酸
  • 塩素
  • 酸素
  • 過酸化水素
  • 塩素カリウム

また、他の物質を還元させる物質を還元剤といいます。他の物質を還元させた場合、還元剤自身は酸化されます。

オツドク先生
オツドク先生

還元剤は、相手の酸素を奪うことで還元させる。

その酸素を自分のものにするから自分は酸化されるんだ。

他の物質を還元するということは、水素や電子を与えるともいえるよ。

還元剤になりやすい物質は下記の通りです。

  • ナトリウム
  • カリウム
  • 水素
  • 一酸化炭素

本試験で狙われるポイント

酸化とは、物質が酸素と化合する、水素や電子を失うこと。

還元とは、物質が酸素を失う、水素や電子を受け取ること。

酸化剤は他の物質を酸化させ、自身は還元する。

還元剤は他の物質を還元させ、自身は酸化する。

練習問題

問題 物質の酸化と還元の説明として誤っているものはどれか。

(1)還元とは、物質が酸素を失ったり、水素と結びついたり、電子を受け取ることをいう。

(2)2Mg+O₂→2MgOという化学反応式において、酸化と還元は同時に起こっているといえる。

(3)酸化剤が他の物質を酸化させたとき、自身は還元される。

(4)還元剤は他の物質に水素や電子を与える性質を持つ。

(5)2CuO+C→2Cu+CO₂という化学反応式において、酸化銅CuOが還元剤で炭素Cが酸化剤である。

解答(5)

化学反応式を見ると、酸化銅CuOは酸素を失って、炭素Cは酸素と化合しています。

これは、酸化銅CuOが炭素を酸化させ自身は還元されている、炭素Cは酸化銅を還元させて自身は酸化していると言えるので、酸化銅CuOが酸化剤で炭素Cが還元剤です。

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