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[危険物取扱者・乙4]過去問レベル無料問題集③

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危険物に関する法令(15問)

問題1 市町村長等が出す措置命令として正しいものはどれか。

(1)製造所等の位置、構造、設備が技術上の基準に適合していない。

→危険物施設の基準適合命令

(2)公共の安全維持または災害の発生防止のために緊急の必要がある。

→応急措置命令

(3)危険物の貯蔵、取扱いが、法令の定める技術上の基準に従っていない。

→危険物保安監督者等の解任命令

(4)無許可で製造所等の位置、構造、設備を変更した。

→基準適合命令違反

(5)選任すべき危険物保安監督者を選任していない。

→危険物保安統括管理者未選任等

解答(1)

(2)緊急使用停止命令

(3)貯蔵・取扱いの基準遵守命令

(4)無許可変更

(5)危険物保安監督者未選任等

第5章 危険物に関する法令 18.措置命令

問題2 危険物施設に関する記述で誤っているものはどれか。

(1)製造所とは、危険物を製造する施設である。

(2)危険物を加工するだけの施設は取扱所に分類される。

(3)貯蔵所とは、危険物を貯蔵または取り扱う施設で、9種類ある。

(4)製造所、貯蔵所、取扱所をまとめて製造所等という。

(5)容器に収納して建物の中で貯蔵する施設を屋内貯蔵所という。

解答(3)

貯蔵所は全部で7種類です。

第5章 危険物に関する法令 1.危険物施設

問題3 移動タンク貯蔵所に関する基準で、誤っているものはどれか。

(1)容量は30000ℓ以下にしなければならない。

(2)保安距離と保有空地は不要だが、常置場所が屋内の場合、壁や床等を耐火構造か不燃材料でつくった建物の1階に置かなければならない。

(3)ガソリン、ベンゼン等、静電気による災害の恐れがある液体危険物の移動貯蔵タンクには接地導線(アース)を設置する。

(4)路上での立ち入り検査等に対応するため、完成検査済証、定期点検記録、譲渡・引渡しの届出書、品名、数量または指定数量の倍数の変更届出書を車両に備えておかなければならない。

(5)取り扱う危険物の最大数量のみを表示すればよい。

問題4 消防法によって定められる危険物について、誤っているものはどれか。

(1) 特殊引火物とは、1気圧において、発火点が100℃以下、または引火点がー20℃以下で沸点40℃以下の引火性液体である。

(2) 第1石油類は、1気圧において引火点が21℃未満の引火性液体のことで、ガソリン、酢酸エチル、アセトン等がある。

(3) 第2石油類は、1気圧において引火点が21℃以上70℃未満の非水溶性の引火性液体であり、灯油、軽油、酢酸がある。

(4) 第3石油類は、1気圧において引火点が70℃以上200℃未満の引火性液体であり、重油のような非水溶性とグリセリンのような水溶性がある。

(5) 動植物油類は、1気圧において引火点が250℃未満で、動物や植物からとった油であり、アマニ油等の非水溶性のものがある。

問題5 危険物の運搬に関する記述として、誤っているものはどれか。

(1)危険物の運搬は、指定数量に関係なく、消防法による規制を受ける。

(2) 運搬容器の外側に、危険物の品名、数量、危険等級、化学名、第4危険物の水溶性には水溶性、危険物に応じた注意事項を記載する。

(3) 原則、指定数量の10分の1を超える場合、違う類の危険物を同じ車両に載せてはいけない。ただし、第1類と第6類、のような足して7になる類同士の組み合わせと、第2類と第4類と第5類、などの2類、4類、5類は混載しても良い。

(4)危険物の運搬には、危険物取扱者は車両に乗らなくてもよい。

(5)指定数量以上の危険物を運搬する場合、車両の前後の見やすい場所に「危」という標識を掲げるだけでよい。

解答(5)

指定数量以上の危険物を運搬する場合、消火設備も設置しなければならない。

第5章 危険物に関する法令 16.運搬の基準

問題6 製造所等に関する各種申請と手続きについて、誤っているものはどれか。

(1)製造所等の設置・変更には、市町村長の許可が必要である。

(2)変更工事の際の仮使用には市町村長の承認が必要である。

(3)指定数量以上の危険物でも、消防長または消防署長の承認を得ることで、10日以内に限り製造所等以外の場所で貯蔵および取扱いができる。

(4)危険物の品名や数量の変更は、10日前までに消防長または消防署長へ届け出る。

(5)製造所等の譲渡または引っ越しがあった場合、市町村長等に届け出る。

解答(4)

危険物の品名、数量の変更は10日前までに市町村長等に届け出る。

第5章 危険物に関する法令 2.製造所等の申請と届出

問題7 製造所等における貯蔵および取り扱いの基準について、誤っているものはどれか。

(1)すべての製造所では、許可や届出をされた品名以外の危険物や指定数量の倍数を超える貯蔵または取扱いはできない。

(2)危険物の貯蔵所では、危険物以外の物品および異なる類の危険物は、いかなる理由があっても貯蔵することはできない。

(3)屋内貯蔵所と屋外貯蔵所では、危険物を収納した容器を高さ3mを超えて積み重ねることはできない。

(4)移動貯蔵タンクから他のタンクに引火点40℃未満の危険物を注入する場合、移動貯蔵タンクのエンジンを停止する。

(5)原則、移動貯蔵タンクから液体危険物を容器に詰め替えることはできない。ただし、引火点40℃以上の第4類危険物のみ、手動開閉装置がついた注入ホースで、安全な注油速度で行えば詰め替えできる。

解答(2)

危険物の貯蔵所では、 危険物以外の物品および異なる類の危険物は原則、貯蔵することはできません。ただし例外として、屋内貯蔵所と屋外貯蔵所では物品同士の間隔を1m以上空けることで同時に貯蔵することができます。

第5章 危険物に関する法令 15.貯蔵と取扱いの基準

問題8 危険物の取扱いおよび危険物取扱者の権限や責務について、誤っているものはどれか。

(1)甲種危険物取扱者は1類~6類すべての危険物の取扱いと立会いができる。

(2)乙種危険物取扱者が免状を取得した類の危険物を取り扱う場合、乙種危険物取扱者が立ち会えば、危険物取扱者以外の者でも危険物を扱える。

(3)丙種危険物取扱者が立ち会っても、危険物取扱者以外の者は危険物を取り扱えない。

(4)危険物の取扱作業をしている危険物取扱者は、原則、危険物の取り扱いに従事した日から1年以内に保安講習を受けなければならない。

(5)甲種、乙種、丙種のいずれかの危険物取扱者の免状を取得している者であれば、危険物保安監督者になる資格がある。

解答(5)

危険物保安監督者には、甲種または乙種の危険物取扱者のうち、6カ月以上の実務経験がある者の中から選任されます。

第5章 危険物に関する法令 3.危険物取扱者の制度

問題9 製造所等に設置する消火設備の区分と特徴として、次のA~Eのうち、正しいものはいくつあるか。

A 第1種消火設備は、屋内消火栓や屋外消火栓がある。

B 第2種消火設備には、普通火災や油火災に効果的な泡消火設備や、抑制効果のあるハロゲン化物消火設備がある。

C 第3種消火設備には、熱に反応すると自動で噴水するスプリンクラー設備がある。

D 第4種消火設備には大型消火器があり、小型消火器とは異なる消火剤を用いて消火する。

E 第5種消火設備には小型消火器のみ該当する。

(1)1つ (2)2つ (3)3つ (4)4つ (5)5つ

解答(1)

B 泡消火設備やハロゲン化物消火設備は第3種消火設備に該当します。

C スプリンクラー設備は第2種消火設備に該当します。

D 大型消火器の消火剤は、小型消火器で使われるものと同じです。

E 第5種消火設備には、小型消火器以外にも、水バケツや乾燥砂も含まれます。

第3章 消火 2.消火設備

問題10 危険物取扱者の免状について、正しいものはどれか。

(1)本籍地の都道府県が変わったときや、免状の写真が撮影されてから10年経過した場合、必ずその免状を交付した都道府県知事に書き換えを申請しなければならない。

(2)免状の交付は、受験した都道府県知事知事、または居住地の都道府県知事が行う。

(3)免状を破損した場合、その免状を交付した都道府県知事、または書き換えをした都道府県知事に申請書のみを提出すれば再交付できる。

(4)危険物取扱者の免状は交付を申請した都道府県でのみ有効である。

(5)消防法に違反して免状を返納した場合、返納を命じられてから1年以上経過する、または罰金以上の刑が終わってから2年以上経過していないと免状の交付が行われない可能性がある。

解答(5)

(1)免状の書き換えの申請は、免状を交付した都道府県知事の他に、居住地の都道府県や勤務地の都道府県の知事にもできる。

(2)免状の交付は受験した都道府県の知事にしか申請できません。

(3)免状を破損した場合、申請書に破損した免状を添えて再交付の申請をします。

(4)危険物取扱者の免状は全国で有効です。

第5章 危険物に関する法令 3.危険物取扱者の制度

問題11 製造所等に設置する標識および掲示板について、正しいものはどれか。

(1)移動タンク貯蔵所では、黒色の地に黄色の反射塗料等で「危険物給油取扱所」と表示した標識を車両前後の見やすい場所に掲げる。

(2)危険物等を表示する掲示板には、白色の地に黒色の文字で、危険物の類、品名、貯蔵最大量、指定数量の倍数、危険物保安監督者の氏名または職名を表示する。

(3)移動タンク貯蔵所は、黄赤色の地に黒色の文字で「給油中エンジン停止」と表示した掲示板を設置する。

(4)引火点21℃未満の危険物を貯蔵または取り扱う屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、地下タンク貯蔵所には、白色の地に黒色の文字で注意事項を表示する。

(5)第1類危険物のアルカリ金属の過酸化物と第3類危険物の禁水性物品は赤色の地に白色の文字で「禁水」と表示する。

解答(2)

(1)移動タンク貯蔵所では「危」と表示します。

(3)「給油中エンジン停止」と表示するのは給油取扱所です。

(4)黒色の文字で表示するのは危険物の類と危険物の品名です。注意事項は赤色の文字で表示します。

(5)第1類危険物のアルカリ金属の過酸化物と第3類危険物の禁水性物品は青色の地に白色の文字で「禁水」と表示します。

第5章 危険物に関する法令 14.標識と掲示板

問題12 製造所等の定期点検について誤っているものはどれか。

(1)点検は原則1年に1回は行わなければならない。

(2)定期点検の記録は原則3年間保存しなければならない。

(3)定期点検は、必ず危険物取扱者か危険物施設保安員が行わなければならない。

(4)屋内タンク貯蔵所は定期点検の対象ではない。

(5)地下タンクがある製造所等は定期点検の対象である。

解答(3)

危険物取扱者の立ち会いがあれば資格がなくても定期点検を行うことができます。

第5章 危険物に関する法令 4.製造所等の点検と予防

問題13 製造所等の保安距離について、誤っているものはどれか。

(1)屋内貯蔵所と屋外貯蔵所には保安距離が必要である。

(2)給油取扱所と移送取扱所には保安距離は不要である。

(3)同一敷地外の一般住居に対しては、10m以上の保安距離が必要である。

(4)学校や病院など、多数の人が利用する施設には20m以上の保安距離が必要である。

(5)重要文化財等の建造物には50m以上の保安距離が必要である。

解答(4)

多数の人が利用する施設には30m以上の保安距離が必要です。

第5章 危険物に関する法令 5.保安距離と保有空地

問題14 製造所等の保有空地について誤っているものはどれか。

(1)保有空地とは、消防活動などのために製造所等の周囲に確保する空地である。

(2)保有空地には物品を置いてはいけない。

(3)屋外にある簡易タンク貯蔵所には保有空地が必要である。

(4)屋外タンク貯蔵所には保有空地が必要である。

(5)地上にある移送取扱所には保有空地が不要である。

解答(5)

地上の移送取扱所には保有空地が必要です。

第5章 危険物に関する法令 5.保安距離と保有空地

問題15 製造所等の予防規定について誤っているものはどれか。

(1)予防規定の変更をする場合、市町村長等の認可が必要である。

(2)予防規定を製造所等の所有者、占有者、管理者、従業者は守らなければならない。

(3)地下タンク貯蔵所と移動タンク貯蔵所は指定数量に関わらず予防規定を定めなければならない。

(4)予防規定には、危険物の保安作業に従事する者に対する保安教育を定める。

(5)予防規定には労働災害に関することは定めない。

解答(3)

指定数量に関わらず予防規定を定めるのは給油取扱所と移送取扱所です。

第5章 危険物に関する法令 4.製造所等の点検と予防

基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問)

問題16 沸点と融点について誤っているものはどれか。

(1)液体を加熱して蒸気圧の値が上昇し、外圧と等しくなったときの液温を沸点という。

(2)外圧と沸点は反比例の関係にあり、外圧が小さくなると沸点は高くなる。

(3)液体が固体に変化することを凝固という。

(4)融解と凝固が起きる際の温度は一定である。

(5)物質は融点より温度が低いときは固体の状態である。

解答(2)

外圧と沸点は比例するので、外圧が小さくなると沸点も高くなります。

第1章 物理 3.沸点と融点

問題17 火災の種類に対する適切な消火剤と消火方法について誤っているものはどれか。

(1)普通火災に対して、水の棒状放射で冷却消火した。

(2)電気火災に対して、強化液による霧状放射で冷却消火した。

(3)油火災に対して、耐アルコール泡を使って窒息消火した。

(4)油火災に対して、二酸化炭素を使って窒息消火した。

(5)普通火災に対して、炭酸水素塩類で抑制消火した。

解答(5)

炭酸水素塩類は普通火災には使えません。

第3章 消火 1.消火方法

問題18 熱の移動について誤っているものはどれか。

(1)冬の寒い日に金属の手すりを握っていたら手が冷たくなった。これを伝導という。

(2)熱伝導率が大きい物質は熱が蓄積されやすいので、燃焼しやすい。

(3)液体よりも気体の方が熱伝導率が小さい。

(4)放射は、熱を伝える物質がなくても熱の移動が行われるので、真空でも起こる。

(5)エアコンのように、気体が移動することによって熱が伝わることを対流という。

解答(2)

熱伝導率が大きい物質は熱が蓄積されにくいので、燃焼しにくいです。

第1章 物理 6.熱の移動と熱膨張

問題19 物質の密度と比重について誤っているものはどれか。

(1)水は1気圧、4℃のときに体積と密度が最小になる。

(2)ガソリンとエタノールの比重は水より小さいので、水の中に入れると浮かぶ。

(3)クロロベンゼンの比重は水より大きい。

(4)一酸化炭素は空気より軽いので、上にとどまる。

(5)プロパンガスの比重は1.5で空気より大きい。

解答(1)

水は1気圧、4℃のときに体積が最小になります。体積と密度は反比例するので、このとき密度は最大になります。

第1章 物理 4.密度と比重


問題20 酸と塩基について誤っているものはどれか。

(1)水に溶けると電離してH⁺水素イオンを生む物質を酸といい、硫酸や炭酸が当てはまる。

(2)水に溶けると電離してOH⁻水酸化物イオンを生む物質を塩基といい、水酸化ナトリウムやアンモニアが当てはまる。

(3)酸は青色のリトマス紙を赤色にし、塩基は赤色のリトマス紙を青色にする。

(4)酸は塩基の性質を弱め、塩基は酸の性質を強める。

(5)酸と塩基が反応して、塩と水が発生することを中和という。

解答(4)

酸が塩基の性質を弱くするのと同じく、塩基も酸の性質を弱めます。

第1章 化学 7.酸・塩基・中和

問題21 化学変化または物理変化の組み合わせとして正しいものはどれか。

(1)物理変化=ドライアイスが昇華して二酸化炭素になる。

(2)物理変化=木が燃えて灰になる。

(3)物理変化=鉄が錆びる。

(4)化学変化=食塩を水に溶かして食塩水にする。

(5)化学変化=エタノールにホルマリン等を加えて変性アルコールにする。

解答(1)

物理変化とは、物質の性質は同じで形や状態が変わることです。

また、化学変化とは、物質が違う性質の物質に変わることをいいます。

ドライアイスは二酸化炭素が固体になったものであり、気体に変わっても性質は二酸化炭素のままなので物理変化です。

第1章 化学 1.化学変化

問題22 燃焼範囲と引火点について誤っているものはどれか。

(1)燃焼範囲の下限値は低い方が燃焼しやすく危険である。

(2)ある危険物の燃焼範囲の下限値が7vol%、引火点が30℃である。このとき、危険物の液温が30℃に達すると、 濃度7vol%の可燃性蒸気を発生する。

(3)引火点は点火源が無くても物質が燃焼する最低の温度である。

(4)引火点は高いほど燃焼しにくいといえる。

(5) 可燃性蒸気が空気中で燃焼できる一定の濃度の範囲を燃焼範囲という。

解答(3)

引火点で燃焼するには点火源が必要です。点火源が不要なのは発火点です。

第2章 燃焼理論 2.引火点・発火点・燃焼範囲

問題23 400gの水に20gの食塩を溶かしたとき、溶液の濃度は何%になるか、近いものを選べ。

(1)4.56%

(2)4.66%

(3)4.76%

(4)5.16%

(5)5.26%

解答(3)

溶液の濃度は、溶質の質量÷溶液の質量×100で求められます。

水20gが溶質、食塩水420gが溶液なので、

20÷420×100=4.76……

となるので、(3)が一番近いです。

第1章 化学 6.溶液

問題24 金属のイオン化傾向について、誤っているものはどれか。

(1)液体中において、カリウムは鉄より溶けやすい。

(2)液体中において、鉄は銀より溶けにくい。

(3)空気中において、銅は銀より錆びやすい。

(4)空気中において、金は銅より錆びにくい。

(5)液体中において、銀は鉄より溶けにくい。

解答(2)

鉄は銀よりイオン化傾向が大きいので、溶けやすいです。

第1章 化学 9.元素

問題25 可燃物の燃焼の種類について誤っているものはどれか。

(1)紙が燃焼したとき、燃焼の種類は分解燃焼に当てはまる。

(2)分解燃焼のうち、ニトロセルロースは自己燃焼に当てはまる。

(3)木炭は表面燃焼に当てはまり、分解も蒸発もしない。

(4)硫黄は熱分解せず、蒸発燃焼する。

(5)ガソリンは、液面から蒸発した可燃性蒸気が空気と混合し、点火源によって燃焼する予混合燃焼に当てはまる。

解答(5)

ガソリンなどの液体が、液面から蒸発した可燃性蒸気が空気と混合し、点火源によって燃焼するのは蒸発燃焼です。

第2章 燃焼理論 1.燃焼

危険物の性質ならびにその火災予防および消火の方法(10問)

問題26 危険物の類ごとの性質について、誤っているものはどれか。

(1)第1類危険物は酸化性物質であり、他の可燃物を燃やしやすいが、自身は燃えない。

(2)第2類危険物は、可燃性の固体であり、引火しやすい。

(3)第3類危険物は空気に触れると発火する自然発火性物質と、水に触れると発火する禁水性物質である。

(4)第5類危険物は酸素を含み、その酸素によって自身が発火する固体または気体の自己反応性物質である。

(5)第6類危険物は、他の物質を酸化する酸化性液体である。

解答(4)

第5類危険物は固体または液体の自己反応性物質です。

消防法に定められる危険物は固体と液体のみなので気を付けましょう。

第4章 危険物の性質 1.危険物の分類

問題27 第4類危険物の性質について誤っているものはどれか。

(1)常温または加熱することで引火しやすい。

(2)非水溶性であり、比重が水より小さいものが多く水に浮く。

(3)可燃性蒸気の比重が1より小さく、高所に溜まりやすい。

(4)不良導体が多く、液体の流動によって静電気が溜まりやすい。

(5)消火方法として、窒息、抑制が適している。

解答(3)

可燃性蒸気の比重は1より大きく、低所に溜まりやすいです。

第4章 危険物の性質 2.第4類危険物

問題28 灯油の性質について誤っているものはどれか。

(1)ガソリンと混合すると引火しやすいため、混合しないように予防する。

(2)灯油から発生した蒸気は空気より軽く、高所に溜まりやすい。

(3)非水溶性で、静電気が発生しやすい。

(4)有機溶剤は溶けない。

(5)消火方法は泡や二酸化炭素などによる窒息消火が適している。

解答(2)

灯油の蒸気は空気より重く、低所に溜まりやすいです。

第4章 危険物の性質 7.第2石油類

問題29 重油の性質で誤っているものはどれか。

(1)色は褐色または暗褐色であり、臭いがある。

(2)液体比重は1より大きい。

(3)硫黄が含まれているため、燃えると有毒な亜硫酸ガスが発生する。

(4)霧状になると引火点以下でも危険である。

(5)消火方法は窒息消火が適している。

解答(2)

液体比重は1より小さく、非水溶性であるため、水に浮きます。

第4章 危険物の性質 8.第3石油類

問題30 グリセリンの性質について誤っているものはどれか。

(1)比重は1より大きく、水によく溶ける。

(2)常温では引火しない。

(3)無色無臭である。

(4)エタノールによく溶ける。

(5)ベンゼンによく溶ける。

解答(5)

グリセリンはベンゼンには溶けません。

第4章 危険物の性質 8.第3石油類


問題31 ガソリンの性質について誤っているものはどれか。

(1)引火点と沸点が低く、非常に引火しやすい。

(2)空気より重く、低所に溜まりやすい。

(3)静電気は発生しやすい。

(4)基本的に無色だが、灯油や軽油と区別するためにオレンジ色に着色してある。

(5)消火方法は抑制消火が適している。

解答(5)

消火は窒息消火が適しています。

第4章 危険物の性質 5.第1石油類

問題32 ジエチルエーテルの性質について誤っているものはどれか。

(1)引火点が非常に低く、燃焼範囲も広いため、引火しやすい。

(2)空気より重く、低所に溜まりやすいため、よく換気し、日当たりのよい場所に保管する。

(3)非水溶性であり、静電気が発生しやすい。

(4)発生する蒸気には麻酔性がある。

(5)無色透明の液体である。

解答(2)

ジエチルエーテルは日光に当てると過酸化物が発生し、爆発する危険があるので、冷暗所に保管します。

第4章 危険物の性質 4.特殊引火物

問題33 二硫化炭素の性質について誤っているものはどれか。

(1)水溶性であり、水より軽いので、容器に水を張る、または容器を水没させて保存する。

(2)引火点が低く、発火点が第4類危険物の中で最も低いので、非常に引火しやすい。

(3)蒸気は空気より重く、有毒である。

(4)燃焼すると、有毒な亜硫酸ガスを発生する。

(5)消火方法は窒息や水噴射が有効である。

解答(1)

二硫化炭素は非水溶性で、水より重いです。その性質を利用して容器に水を張ったり、水没させて保管します。

第4章 危険物の性質 4.特殊引火物

問題34 動植物油類の危険物の性質について誤っているものはどれか。

(1)アマニ油は熱が蓄積される状態にすると自然発火しやすい。

(2)ヤシ油はよう素価が小さく、不飽和脂肪酸が少ない乾性油である。

(3)ナタネ油の比重は1より小さく水より軽い。

(4)動植物油類の危険物は非水溶性である。

(5)動植物油類の危険物は燃え始めると液温が高くなり、消火が困難になる。

解答(2)

ヤシ油はよう素価が小さく、不飽和脂肪酸が少ない不乾性油です。

第4章 危険物の性質 10.動植物油類

問題35  下記の静電気事故を防止するための給油取扱所における静電気対策として、次のうち適切でないものはどれか。

「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所(セルフ型スタンド)において顧客が給油を行う際、車両の給油口を緩めたときに噴出したガソリン蒸気に、静電気の火花が引火して火災となった。」

(1)固定給油設備の給油ホースやノズルの導電性を高める。

(2)給油口を空ける前に金属に触れて静電気を除去する。

(3)顧客が分かりやすい場所に、静電気除去が必要である旨を表示する。

(4)従業員は、安全の為に絶縁性の高い服を着用する。

(5)地面に散水する。

解答(4)

絶縁性が高いと静電気が蓄積しやすいので、静電気を逃がしやすい導電性が高い服を着ます。

第1章 物理 7.静電気・電流・電圧